雲の上にある
草や木や苔のない
山のてっぺん
生命の営みが丸裸で
いやらしくもある
山のてっぺん
そこをめざして進む
それだけが僕のすべて
それだけが僕である理由

それでも
登りきってしまえば
草や木や苔のない
殺風景
意味を失った鼓動が
五月蝿いほどに
殺風景
僕の蛻の殻は
風吹けば風に吹かれ
雨降れば雨に降られ
川に流れる

はっとして
目が覚めるとすでに
いつでも山の下
筋肉痛が痛いけど
結局
山のてっぺんをめざす

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